バスケ×SBTメンタルコーチのブログ@佐々木瑛

大谷翔平選手も高校時代に学んだSBT(スーパーブレイントレーニング)でいつでもプラス思考に切り替えられる方法を発信します。

『ウィニングカルチャー: 勝ちぐせのある人と組織のつくりかた』を読んだ感想

 

先日、中竹竜二氏の著書『ウィニングカルチャー: 勝ちぐせのある人と組織のつくりかた』(ダイヤモンド出版)を読みました。組織やチームが「勝ちぐせ」を持つために必要な要素が多くの実例を交えて説明されており、特に「組織文化」の変革に関する記述が印象的でした。ここでは、その内容と共に、私が感じたことを整理しながらお伝えしていきます。

 言葉と行動が変わることから始まる組織文化の変革

本書で強調されていたのは、組織文化を変えるためには、所属する人々の「言葉と行動」がまず変わる必要があるということです。以下の引用はとても印象に残った一文です。

「組織文化を変えるには、所属する人の言葉と行動が変わらなければなりません。まずは言葉が変わり、話し方が変わっていく。最初は取ってつけたように話していた言葉が自然になじんでいくと、行動や姿勢も変わっていきます。」

このように、最初は無理に思える言葉の使い方でも、繰り返していくうちにその言葉が行動や態度に浸透していき、やがて新しい文化として定着していくのです。

 

組織の価値観に無意識に染まってしまうリスク

人は、組織やチームに属していると、その中に暗黙的に存在する価値観に気づかずに染まってしまいがちです。これは良い価値観ならば問題ないのですが、組織全体の成長を妨げる価値観の場合、それを自覚し、積極的に変えていかなければなりません。例えば、スポーツのチームで「日本一を目指す」と目標を掲げていても、心の中で「どうせ無理だ」と思っていれば、その目標は達成困難です。

 

 脳は「出力」を信じる―言葉と動作の重要性

興味深いことに、脳には思いやイメージといった「入力」よりも、言葉や動作といった「出力」を信じる性質があるといわれています。つまり、心の中で「無理かも」と思っていても、前向きな言葉や行動を積極的に続けることで、次第に自分自身がそれを信じられるようになってくるのです。このように、言葉や行動の使い方次第で、自分の意識も変化し、目標達成のための基盤が整えられていくのです。

 

組織文化を変えるための共同意識―慶応義塾高校野球部の例

2023年度に甲子園で優勝を果たした慶応義塾高校野球部も当初、「日本一」という言葉を使い始めた際には笑われていたものの、チーム全員でその言葉を使い続けたことで、やがてその言葉が浸透し、チーム全体の意識が変わり、最終的に目標を達成したのです。このエピソードからも、組織のメンバー全員が新しい文化を意識し、同じ方向を向くことが重要であることが分かります。

 

 まとめ:組織文化をつくる意識を持とう

『ウィニングカルチャー』を通じて、私は「組織文化を変えるには、全員の意識と行動が揃うこと」が不可欠であることを再確認しました。組織が持つ目標を達成するためには、まずその目標に向けた言葉や行動を日常の中で意識的に取り入れ続けることが大切です。たとえ初めは違和感があったとしても、やがてその言葉や行動が組織の一部として自然に根付き、強力な組織文化が築かれていくのです。

今後、どんな組織に属するにしても、自分自身がその組織文化に貢献できるよう、日々の言葉と行動を意識していきたいと思います。

 

 

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