前回は、目標達成のために「反応の速度を変える」という方法をご紹介しました。今回は、もう一歩踏み込んで、言葉そのものの「意味を変える」ことで、より効果的に行動をコントロールする方法についてお話していきます。
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言葉は感情とセットで記憶される
言葉には、それ自体に意味があるだけでなく、私たちが過去に経験した様々な出来事や感情と結びついています。例えば、「仕事」という言葉は、人によって「やりがい」や「ストレス」など、全く異なる感情を呼び起こすでしょう。
これは、私たちが言葉を発したり聞いたりするたびに、その言葉と同時に感情も脳に記憶されるからです。例えば、「失敗」という言葉は、過去に失敗した経験と結びついて、不安や焦りといったマイナスの感情を伴うことがあります。
言葉の「言い換え」で感情をコントロール
この言葉と感情の結びつきを利用して、目標達成のために必要な行動を促したり、不要な行動を抑制したりすることができます。
目標達成に必要な行動を促す場合
- マイナスな言葉からプラスな言葉へ: 例えば、「練習」という言葉が苦痛に感じられる場合は、「成長」や「挑戦」といった、より前向きな言葉に置き換えてみましょう。
- 抽象的な言葉から具体的な言葉へ: 「目標」という言葉が漠然としている場合は、「〇〇kg痩せる」や「資格試験に合格する」など、具体的な目標を設定することで、より強いモチベーションが得られます。
目標達成に不要な行動を抑制する場合
- プラスな言葉からマイナスな言葉へ: 例えば、ダイエット中に甘いものが食べたくなった場合は、「砂糖」を「脂肪の塊」や「病気のもと」といった、健康に悪いイメージを持つ言葉に置き換えてみましょう。
- 具体的な言葉から抽象的な言葉へ: 具体的な行動を避けるために、その行動をより抽象的な概念に置き換えて考えてみましょう。例えば、「スマホを見る」という行為を「時間を無駄にする」というように捉え直すことで、行動を抑制しやすくなります。
言葉の言い換えの効果を高めるコツ
- 自分にとって響く言葉を選ぶ: 言葉の力は人それぞれに異なります。自分にとって最も効果的な言葉を見つけることが大切です。
- 感情を伴って言葉を発する: 単に言葉の意味を置き換えるだけでなく、その言葉を発する際に、それに合った感情を伴うことが重要です。
- 言葉の言い換えを習慣化する: 言葉の言い換えは、一度だけ行うのではなく、日常的に意識して行うことで効果が期待できます。
まとめ
言葉の力は、私たちの思考や行動に大きな影響を与えます。言葉の「意味を変える」というシンプルな方法で、目標達成に必要な行動を促進し、不要な行動を抑制することができます。ぜひ、今回の内容を参考に、自分自身の言葉の使い方を見直してみてください。
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